Claude in Chrome の設定方法と、正直なメリット・リスク
前回、Googleへの登録を『相棒に画面を操作してもらった』と書きました。それを可能にする仕組みが Claude in Chrome です。設定のしかた、実際にできたこと、そして正直なリスク(ここは特に大事)を、公式情報に基づいてまとめました。
先に結論:Claude in Chrome は、AIがブラウザの画面を見て、代わりにクリックや入力をしてくれる拡張機能です。 設定は難しくありませんが、ページにこっそり仕込まれた命令にだまされる危険は、ゼロにはなっていません。 便利さと危なさの両方を知ったうえで、使うかどうかを決める材料にしてください。
前回の記事(Google への登録を相棒に任せた話)で、「相棒に画面を操作してもらった」と書きました。
それを可能にしているのが、今日紹介する Claude in Chrome(クロード・イン・クローム)です。
便利な一方で、正直に伝えておくべきリスクもあります。今日は、設定方法・できること・気をつける点を、公式情報に基づいてまとめます。
Claude in Chrome って、何をしてくれるの?
ひとことで言うと、「AIが、あなたのブラウザ画面を見て、代わりにクリックや入力をしてくれる」拡張機能です。
普通のAIチャットは、文章で答えるだけですよね。
これを入れると、相棒が画面の横(サイドパネル)から、あなたの見ている画面を一緒に見てくれます。そして、操作までしてくれます。
隣の席に座って、マウスを代わりに動かしてくれる人がいる。そんなイメージが近いかもしれません。
使うために必要なもの(2026年10月25日時点)
ここは事実ベースで、正直に書きます。公式ヘルプと料金ページに出ている内容です。
- 有料のClaudeプランが必要です。Pro・Max・Team・Enterprise の有料プランで使えます(無料プランは対象外)。いちばん安い Pro は月20ドル(年払いなら月17ドル)で、税は別です。プランの料金はClaude Code の始め方の記事の表にまとめています。
- Chrome(クローム)専用です。Chrome と同じしくみで作られたほかのブラウザや、スマホでは使えません。
- AIのモデルは、公開されているモデルなら、どれでも使えると公式ヘルプに書かれています。どのモデルをどれだけ使えるかは、プランごとの料金ページの表で確かめられます。
設定のしかた(3ステップ)
- 拡張機能を入れる … Chromeウェブストアで「Claude in Chrome」(提供元:Anthropic)を追加します
- ログインする … いつものClaudeアカウントでサインインします
- つないで頼む … 画面の横に出るパネルで、やってほしいことを言葉で頼みます。許可のしかたは、入力欄のメニューで3つから選べます
設定自体は最初の一度きりです。難しい知識はいりません。
3つめの「許可のしかた」は、大事なので少し説明します。公式ヘルプでは、次の3つです。
| 選べるもの | 動き方 |
|---|---|
| 手動で承認(Manually approve) | 操作のたびに止まって、許可するかを聞いてきます |
| 自動で承認(Automatically approve) | 操作をひとつずつ安全か確かめながら進め、確認が要るときだけ止まって聞いてきます |
| すべての承認を省略(Skip all approvals) | 止まらず、自動の確かめもしません。公式は、すべてを信頼できるときだけ使うように、としています |
新しい形のパネル(Cowork のセッションとして動くもの)は、最初は「自動で承認」になっています。Pro プランでは、この新しい形に順に切り替わっている途中です。1回ずつ自分で許可したい場合は、「手動で承認」を選んでください。
実際に、こんなことをやってもらいました
このサイトでも、実際にこんなことをお願いしました。
- Googleへの登録:Googleの登録画面を相棒が直接操作して、本人確認・サイトマップ送信まで完了(前回の記事の作業です)
- そのほか、画面を見ながらの確認作業や、入力の代行など
文章で答えるだけのAIとの大きな違いは、ここです。
自分が見ている画面で、そのまま手伝ってもらえる。
⚠️ 正直なリスク(ここが一番大事)
便利さの裏で、知っておくべき危険があります。ここは特に、正直に書きます。
いちばんの注意点は「プロンプトインジェクション」です
聞き慣れない言葉ですよね。でも大事なので、説明させてください。
これは、悪意のあるサイトやメールが、ページの中にこっそり「AIへの命令」を仕込んでおく攻撃です。AIをだまして、勝手な操作をさせようとします。
Anthropic(提供元)自身が、この危険を公表しています(2025年8月の発表)。
対策を入れる前のテストでは、約23.6%で攻撃が成功しました。対策後は約11.2%まで下げたものの、ゼロにはなっていないとのことです。
そのテストでは、偽のメールにだまされて、AIがメールを削除してしまった例も示されています。
その後も対策は続いていて、今の公式ヘルプでは、今の設定で社内のテストをしたときの攻撃の成功率は0.08%未満とされています。それでも「攻撃される可能性はゼロではない」と、はっきり書かれています(2026年10月25日時点)。
つまり、「AIに任せれば100%安全」ではない。ここは正直に受け止めるべきポイントです。
提供元の安全対策と、公式のおすすめ
Anthropicは、対策もしています。今の公式ヘルプに書かれているのは、たとえば次のような対策です。
- サイトごとに許可を出せる(どのサイトを操作させるか自分で選べる)
- ファイルのダウンロードや、大事な情報の入力など、危ない操作の前には確認を求める
- アダルトサイトや、海賊版と分かっているサイトは開けないようにしている。お金を扱うサイト(金融のサイト)は、開く前に許可を求める
- 「自動で承認」のときは、操作をひとつずつ、危なくないか・隠れた命令がないかを確かめてから行う
ただし、Claude が代わりにした操作(投稿や送信、買い物、データの変更など)の責任は、使う人にある、とも公式ヘルプに書かれています。
そのうえで公式は、こう推奨しています。
- お金・契約・医療など、重要な情報を扱うサイトでは使わない
- まずは信頼できるサイトだけで使い始める
- 「AIに見えている画面=AIに見られている」ことを意識する
- お金や、自分の名前で送るメッセージ、大事なファイルが関わる作業では、そばで見ているか、「手動で承認」に戻す
私が気をつけていること
実際に使ってみて、私は自分用にこんなルールを決めています。
- お金や契約に関わる操作は、絶対に任せない(自分でやる)
- 信頼できる作業だけをお願いする
- 画面に個人情報(本名・住所など)が写らないよう気をつける(個人情報の扱いについては プライバシーポリシーを作った話 も参考にしてください)
- 大事な操作は、最後に自分の目で確認する
「そこまで気をつけるなら、使わなくてもいいのでは?」と思われるかもしれません。
私の場合は、上のルールを決めたうえで、任せる作業を選んで使っています。
まとめ
- Claude in Chrome = AIがブラウザ画面を見て操作してくれる拡張機能(有料プラン+Chrome専用)
- 設定は「拡張機能を入れる→ログイン→つないで頼む」の3ステップ
- すごく便利だが、「だまされる危険(プロンプトインジェクション)」はゼロではない
- だから 信頼できる作業だけ・お金や個人情報は任せない・最後は自分で確認 が鉄則
便利な道具ほど、正しく怖がって、賢く使うのが大事だと思います。
📚 情報の出どころ(公式・2026年10月25日時点):Claude in Chrome のはじめ方(Claudeヘルプ) / Claude in Chrome の許可のしかた(Claudeヘルプ) / Claude in Chrome を安全に使うために(Claudeヘルプ) / Claude in Chrome の安全性について(Anthropic) / Claude のプランと料金
使い始めは、信頼できるサイトひとつだけで試すのがおすすめです。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。また次の記録で。
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