113GB消してゴミ箱も空にしたのに、空き容量は1GBしか増えませんでした——犯人はバックアップの「分身」でした
パソコンの空き容量が47GBまで減りました。BGM制作で溜まった要らない動画113GBを消して、ゴミ箱まで空にしました。それなのに空きは1GBしか増えませんでした。原因はGoogleドライブのバックアップ機能が持っていた、ファイルの「分身」でした。普通に容量を調べても見えない相手です。どうやって見つけて、どう消したか。最終的に空きは47GBから402GBになりました。
先に結論:パソコンの空きが47GBまで減ったので、要らない動画を113GB消してゴミ箱も空にしました。なのに空きは1GBしか増えませんでした。 犯人は、Googleドライブのバックアップ機能がアップロード待ちとして抱えていた「ファイルの分身」でした。本体を消しても分身が残るかぎり、容量は戻りません。 分身のうち「本体がもう存在しないもの」だけを選んで消したら、113GBが一気に戻りました。同じやり方をもう一度やって、最終的に空きは402GBになりました。
こんにちは、アイランドネームです。
BGMを作りはじめてから、パソコンの中身がどんどん重くなっていました。3時間の動画は1本で約12GBあります。しかもテスト版と本番と、あとから直した版と、気づけば同じ作品のファイルが3つ残っていました。それとは別に、音を入れる前の映像だけのファイルが約11GB。実際に数えたら、ある1作品だけでフォルダが50GB近くありました。
とうとう空きが47GBになりました。次の1作品を作りきれるかどうか、という残量です。
そこで整理を始めたのですが、そこで妙なことが起きました。
なお、この記事はMacでの話です。Windowsの方には当てはまらないところがあるかもしれません。
113GB消して、ゴミ箱も空にしました。増えたのは1GBでした
まず、明らかに要らないものを選びました。音だけ入れる前の映像ファイル、書き出しに失敗した古い版、2分だけのテスト動画。数えたら37本、合わせて113GBありました。
消して、ゴミ箱も空にしました。
そのあと空き容量を見たら、47GBが48GBになっていました。
1GBです。113GB消したのに、1GBしか増えていません。
最初は自分の見間違いだと思いました。もう一度数えても、消したファイルは元の場所にもゴミ箱にも、どこにもありません。たしかに消えている。それなのに空きが戻らない。
犯人は、バックアップ待ちの「分身」でした
相棒(Claude Code)に調べてもらったところ、書類フォルダの中に .tmp.driveupload という隠しフォルダがありました。中身を数えたら、約37,800件、534GB。
これはGoogleドライブの「パソコンのフォルダをバックアップ」という機能が使う、アップロード待ちの置き場でした。私はいつのまにか、書類フォルダ全体をこの機能でバックアップする設定にしていたようです。
ここからが本題です。この置き場に入っているのは、ファイルのコピーではありません。同じ中身に、もうひとつ名札を付けただけのものでした。ひとつの実体に、名前が2つぶら下がっている状態です。
だから、こうなります。
私が消したのは名札の片方だけでした。もう片方の名札をGoogleドライブが握ったままなので、中身は消えていなかったのです。本体を消しても、分身が残っているかぎり、容量は1バイトも戻りません。
そして厄介なのは、この状態が普通の方法では見えないことです。容量を測る道具によって、答えが変わってしまうからです。
私が使った調べ方(du というコマンド)は、ひとつの実体を1回しか数えません。だから書類フォルダを調べても「534GBぶん余計にある」とは出てきません。逆に、Finderの「情報を見る」は、私の環境では分身を別のファイルとして二重に数えていました。つまりどちらで見ても、「消したはずの113GBを誰かが握っている」とは読み取れませんでした。結局、「消したのに減らない」という症状からしか辿り着けませんでした。
「本体がもう無いもの」だけを選んで消しました
やることは決まりました。分身のうち、本体がもう存在しないものを消せばいい。
ただ、その前に、いちばん大事なことを先に書いておきます。この置き場をフォルダごと消してはいけません。中には、これから正しくバックアップされる予定のファイルも一緒に入っています。消していいのは、次に書く条件に当てはまるものだけです。
見分ける手がかりは、名札の数です。ファイルには「いま何個の名札がぶら下がっているか」という数字が記録されていて、私が本体を消したファイルはその数字が1になっていました。Googleドライブの分身だけが、最後のひとつとして残っている状態です。
ただし、この数字だけで決めてはいけません。もともと名札が1つしかない普通のファイルも、同じ「1」になるからです。実際、私の環境にも最初から名札が1つの小さなファイルが約11,000件ありました。何のためのものか分からないので、これには触っていません。
そこで、条件を2つ重ねました。「名札が1つ」かつ「50MBより大きい」。そのうえで、出てきた件数と容量が、自分が消した動画の本数・容量とぴったり一致することを確かめてから消しました。
自分の環境で確かめるには
まず、この置き場はふだん見えません。Finderで書類フォルダを開いて、Command と Shift と .(ピリオド)を同時に押すと、隠れているファイルが表示されます。.tmp.driveupload があれば、あなたの環境でも同じことが起きている可能性があります。もう一度同じキーを押せば元に戻ります。
ただし、その中の何千件から「名札が1つのもの」を選び出す作業は、Finderではできませんでした。この数字はファイルの詳細情報の中にあって、画面には出てこないからです。
私はここを相棒(Claude Code)にやってもらいました。「この隠しフォルダの中で、名札が1つだけで、かつ50MBより大きいファイルを、件数と合計容量だけ先に教えて」と頼みます。数字を見て、消したファイルの本数と容量に一致することを確かめてから、「ではそれだけ消して」と頼む。この二段階にしたので、条件を間違えたまま消してしまう事故は防げました。
正直なところ、この見分けを自分の手だけでやる方法は分かりませんでした。ここはAIに任せてよかったところだと思っています。
実際に数えたら、その条件に当てはまるのは37件、113.3GB。消したファイルの本数と容量に、ぴったり一致しました。
消しました。空きは48GBから161GBになりました。113GB、まるごと戻ってきました。
そのあと、HDDに退避しおえた動画114本(239GB)でも同じことが起きました。こちらは62件・201GBが同じ「取り残し」で、残りの38GBはGoogleドライブが握っていなかったらしく、ゴミ箱を空にした時点で戻っていました(作業中も容量は多少動くので、足し算はぴったりにはなりません)。
最終的に、空きは47GBから402GBになりました。
真似される方へ、ひとつだけ強い注意があります
この手順には、絶対に外してはいけない条件があります。
- 消していいのは「名札が1つ」かつ「50MBより大きい」もの。しかも、出てきた件数と容量が、自分が消したファイルとぴったり合ったときだけです
- 名札が2つのものには触ってはいけません。パソコンの中にまだ本体があって、これから正しくバックアップされる予定のファイルです
- 名札が1つでも、小さいファイルには触っていません。私の環境には最初から約11,000件ありました。何のためのものか分からないからです
条件を確かめずに置き場ごと消すと、まだ上がっていないバックアップを自分で捨てることになります。
私の場合も、回収したあとに正規の待ちが220GBぶん残っています。そちらには手を付けていません(この置き場は同期が詰まっているあいだも増え続けるので、最初に数えた534GBから単純に引いた数にはなりません)。
もうひとつ。そもそもの詰まりを直したいなら、Googleドライブの設定でバックアップ対象のフォルダを見直すのが本筋です。私はまだそこまでやっていません。今回はあくまで、消したはずのものが握られていた分を取り返しただけです。
バックアップそのものは大事な仕組みです。以前、パソコンが壊れたら全部消えるのが怖くて、AIと一緒に全データをバックアップした話も書きました。その考えはいまも変わりません。今回はその仕組みが、想定していない形で足を引っ張っていた、という話です。
「消した」は「無くなった」ではありませんでした
ふり返って、いちばん効いたのは「1GBしか増えていない」という違和感を、そのままにしなかったことだと思います。
たぶん私ひとりだったら、「まあMacはよく分からないから」で済ませていました。空きが増えないまま、外付けのHDDをもう1台買っていたかもしれません。相棒に「消したはずなのに減らないんです」と言えたから、隠しフォルダまで辿り着けました。
前回はBGMチャンネルの負けが入口にあったという話を書きました。あれもそうですが、原因は自分が見ているところの外にあることが多いです。見えている場所をいくら整理しても、増えないものは増えません。
パソコンの空きが減って、消しても減らないと感じている方がいたら、一度この隠しフォルダを覗いてみてください。私と同じことが起きているかもしれません。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。また次の記録で。
次に読む
- 使い方ガイド
若手Sonnet 5、実戦デビュー2連勝。ついでに、見込み倒れの訂正もします
一昨日作った3段階の役割表で「実績はまだゼロ」と書いた若手モデル(Sonnet 5)が、同じ日のうちに実戦デビューし、下調べと総点検の2つで結果を出しました。育成ルールに従い、この2種類の仕事は正式に若手の担当に。あわせて、前に書いた『索引も約4割減らせる見込み』が外れたので、その訂正も正直にします。賢いAIでも長い作業の途中で止まる、という学びつきで。
- 使い方ガイド
AIへのダメな頼み方ワースト5と、その直し方(全部わたしの失敗談です)
非エンジニアの筆者が、AI相棒との二人三脚で実際にやらかした失敗5つを正直に公開。丸投げ・ふんわり指示・確認条件なし・事実確認なし・粘りすぎ。どこがダメで、どう直したかを実話でまとめました。
- 使い方ガイド
Fable 5が監督、Opus 4.8が職人、Sonnet 5が若手。AIの適材適所を仕組み化した話
前回の記事で「作業員を安いモデルにするかは様子を見る」と書いた宿題に、同じ日のうちに答えが出ました。カギは『賢さ』で分けるのをやめて『間違えても気づけるか』で分けたこと。できあがった3段階の役割表と、非エンジニアが日本語だけで組んだ『自動でモデルが切り替わる仕組み』の種明かしを、正直な注意点つきで公開します。