AIに、Xの投稿を任せてみた——「任せる」と「丸投げ」の違いがわかった話
非エンジニアの筆者が、毎日のX(旧Twitter)告知投稿の「実行」だけをAIに任せてみた記録。以前『ダメな頼み方ワースト5』で戒めた「丸投げ」と、今回の「任せる」は何が違ったのか。承認の関門を残し、記録を確認できるようにして、1週間で7本を無事故で自動投稿できた仕組みと、正直な注意点を公開します。
先に結論:毎日のX(旧Twitter)への告知投稿を、AIに任せる運用を始めました。ただし任せたのは「投稿を実行すること」だけで、「何を投稿するか」の判断は手元に残しています。投稿する文面は事前に私が読んで承認したものだけ、投稿先は自分のアカウント1つだけ、1日1本まで、投稿したら記録を残す——というルールを決めて渡しました。以前ダメな頼み方ワースト5で戒めた「丸投げ」との違いは、権限を絞って、確認の関門を残したこと。結果、1週間で7本を無事故で自動投稿できました。ただし今も毎朝、投稿を自分の目で確認しています。
こんにちは、アイランドネームです。
このサイトのモットーは「作りながら公開する」。今日は、毎日の作業を一つ、AIに任せてみた記録を書きます。
少し前にAIとXを始めた話を書きました。それ以来、私は毎日1本、Xにサイト更新の告知を投稿しています。地味な作業ですが、毎日となると、これがなかなか続けるのが大変でした。夜になると「あ、今日の投稿まだだった」と気づいて、あわててPCを開く。忘れる日も出てきそうで、ずっと不安がありました。
そこで、7月の中ごろから、この「投稿する」という作業をAI(Claude Code:Fable 5)に任せてみることにしました。
「丸投げ」で痛い目を見たばかりだった
任せると決めたとき、真っ先に頭をよぎったのが、少し前に書いた自分の失敗談です。
私はダメな頼み方ワースト5という記事で、いちばんやりがちなダメな頼み方として「丸投げ」を挙げました。テーマの一言だけを投げて、あとはお任せ。結果も確認しない。そうやって出てきた文章は上手なのに、いちばん大事な「自分の声」が消えていた、という失敗でした。
だから今回、「投稿を任せる」と決めたとき、私はすぐに身構えました。これは、あの丸投げと同じことをやろうとしているんじゃないか、と。毎日の投稿をAIにお任せして、中身も見ずに世に出してしまったら、それこそ丸投げそのものです。しかもXは、一度出したら多くの人の目に触れる場所。記事の下書きよりも、やり直しがききにくい。
その不安があったからこそ、任せる前に「どう任せるか」をきちんと決めることにしました。
任せる前に決めた、5つの条件
いきなり「投稿しといて」とは頼みませんでした。代わりに、相棒に守ってもらう約束を、先に5つ決めました。
一つめ。投稿する文面は、事前に私が読んで承認したものだけを使う。相棒が自分で文章を作って、勝手に投稿することはできない仕組みにしました。これがいちばん大事な関門です。中身を決めるのは、あくまで私。
二つめ。投稿先は、自分のアカウント1つだけ。ほかのどこにも送らない。送り先を一つに固定しておくことで、まちがった場所に出てしまう事故を防ぎます。
三つめ。1日1本まで、夜21時ごろに自動で実行する。何本も連投したり、変な時間に投稿したりしないよう、回数と時間に上限を決めました。
四つめ。投稿したら、運用ノートに記録を残す。いつ、何を投稿したのか。あとから私が見返せるように、必ず足跡を残してもらいます。
五つめ。新しい文面を作るときは、必ず私の承認を取る。ストックがなくなって新しい文章が必要になったら、相棒はいったん止まって私に確認する。ここでも、判断のハンドルは私が握ります。
こうして並べてみると、どれも「実行はしてもらうけれど、判断は私が持つ」という同じ方向を向いています。相棒に渡したのは手足の部分で、頭の部分は自分に残した、という感じです。
途中で足した、もう一つのチェック
条件を決めて動かし始めてから、私自身が気づいて追加したチェックが一つあります。
「投稿する前に、同じ記事の告知を過去にしていないか確認してから投稿する」というものです。
最初はこの条件を入れていませんでした。でも運用しているうちに、ふと不安になったんです。もし同じ記事の告知を、うっかり二回投稿してしまったら。見ている人には「また同じことを言っている」と映ってしまう。それはちょっと格好悪い。
そこで相棒に、投稿の直前に過去の記録を見返して、同じ告知をしていないか確かめてから出すように頼み直しました。これは、以前ダメな頼み方ワースト5で学んだ「ルールだけ渡さず、おかしくなっていないか確かめる条件も一緒に渡す」という反省が、そのまま生きた形でした。ルールと一緒に、そのルールが壊れる境界線も渡してあげる。二重告知の防止は、まさにその境界線の一つです。
地味だけど助かった、文字数の検算
もう一つ、任せてよかったと思う地味な部分があります。文字数のチェックです。
Xには投稿できる文字数の上限があって、これがちょっとクセものです。日本語などの全角文字は1文字で「2」とカウントされ、URLは実際の長さに関係なく一律「23」として数えられる。この独特の重みづけで、上限は280。手で数えようとすると、なかなか合いません。そして上限を超えると、そもそも投稿できないんです。
この面倒な検算を、相棒はプログラムで毎回やってくれます。文面が上限内におさまっているか、投稿する前に必ず確かめる。私が文章の中身を考えることに集中できるのは、この計算を全部引き受けてくれているおかげです。この「文字数の計算が助かる」という話は、AIとXを始めた話でも書きましたが、自動投稿になってからは、なおさらありがたみが増しました。
結果:1週間で7本、トラブルはゼロ
そうして動かしてみた結果です。
1週間で、7本の告知を自動で投稿できました。毎晩21時ごろ、私が何もしなくても、承認済みの文面が一つ、静かに投稿される。トラブルはゼロでした。まちがった場所に出たことも、二重に投稿したことも、文字数オーバーで失敗したこともありません。
いちばん変わったのは、毎晩21時にPCの前にいなくてよくなったことです。「今日の投稿まだだった」と焦ることもなくなりました。投稿を忘れる心配そのものが消えたんです。そうして浮いた時間と注意力は、そっくり記事を書くほうに回せるようになりました。
「任せる」と「丸投げ」は、こう違った
ここで、最初の不安に戻ります。これは丸投げと同じではないのか、という問いです。
やってみて、はっきり違うと感じました。
丸投げは、何をどうするか決めずに任せて、結果も確認しないことです。ハンドルごと手放してしまう。
今回の任せ方は、そうではありませんでした。ルールを決め、承認の関門を残し、記録をあとから確認できるようにして、そのうえで任せた。任せたのは「実行」という手足の部分だけで、「何を投稿するか」という判断は、ずっと手元に残していました。
言いかえると、丸投げは「判断ごと投げる」こと。今回の任せるは「実行だけを渡して、判断は握っておく」こと。同じ「任せる」でも、この線引きが引いてあるかどうかで、まるで別物になるのだと分かりました。
正直な注意点
いいことばかり書いてきたので、正直な注意点も残しておきます。
一つめ。それでも私は、相棒の投稿を毎回チェックしています。翌朝、自分のプロフィールを開いて、昨夜ちゃんと投稿されているか、おかしなことになっていないかを自分の目で見る。「確認しない委任」はしていません。自動になったからといって、見なくていいわけではない。むしろ、任せたからこそ、事後の確認はサボらないと決めています。
二つめ。ここまで任せられるようになるまでに、ルール作りの手間はそれなりにかかりました。5つの条件を決めて、途中で二重告知チェックを足して。最初から楽をできたわけではありません。任せるための下ごしらえには、ちゃんと時間を使いました。この手間を惜しんで、いきなり全部お任せしていたら、たぶんそれこそ丸投げになっていたと思います。
まとめ:任せるコツは、権限を絞って確認を残すこと
今回のことで学んだのは、AIに仕事を任せるコツは、権限を絞って、確認を残すことだ、ということです。
- 実行は渡しても、判断は手元に残す。
- できることの範囲を、あらかじめ狭く決めておく。
- あとから見返せる記録を、必ず残してもらう。
- 自動になっても、事後の確認はサボらない。
こうして書いてみて気づいたのですが、これは、会社で人に仕事を頼むときとまったく同じでした。新しく入った人に、いきなり全部お任せする人はいません。まず範囲を決めて、大事なところは自分が確認して、少しずつ任せる幅を広げていく。相棒に任せるときも、やることは同じだったんです。
相手がAIだからといって、特別なコツがあるわけではない。むしろ、相手が人でもAIでも変わらない、当たり前の頼み方を、丁寧にやるだけでした。
私はエンジニアではありません。だからこそ、こうして一つずつ「任せ方」を覚えています。同じように非エンジニアで、AIにどこまで任せていいのか迷っている方の、遠回りを一つでも減らせたらうれしいです。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。また次の記録で。
次に読む
- 制作の記録
AIとXを始めたら、ハンドルに本名が残っていた——始める前に見つかってよかった話
非エンジニアの筆者が、既存のXアカウントを転用してSNS運用を始めた記録。プロフィールや固定ポストはAIと一緒に作りましたが、いちばん助かったのは文面作りより「安全チェック」でした。転用したアカウントのユーザー名に本名の要素が残っていたのをAIが検知。匿名で副業をする人間として背筋が冷えた事件と、そこから見つかった宿題を正直に公開します。
- 使い方ガイド
若手Sonnet 5、実戦デビュー2連勝。ついでに、見込み倒れの訂正もします
一昨日作った3段階の役割表で「実績はまだゼロ」と書いた若手モデル(Sonnet 5)が、同じ日のうちに実戦デビューし、下調べと総点検の2つで結果を出しました。育成ルールに従い、この2種類の仕事は正式に若手の担当に。あわせて、前に書いた『索引も約4割減らせる見込み』が外れたので、その訂正も正直にします。賢いAIでも長い作業の途中で止まる、という学びつきで。
- 使い方ガイド
AIへのダメな頼み方ワースト5と、その直し方(全部わたしの失敗談です)
非エンジニアの筆者が、AI相棒との二人三脚で実際にやらかした失敗5つを正直に公開。丸投げ・ふんわり指示・確認条件なし・事実確認なし・粘りすぎ。どこがダメで、どう直したかを実話でまとめました。