AI相棒ノート
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制作の記録約 8 分で読めます

止める言葉の無い指示文で作った約8分のBGMが、3分ほどで別の音に変わっていた話

2026年8月、Sunoで作った約8分(7:59)のBGMが、2曲とも3分ほどで別の音に変わっていました。聴いていて気づき、相棒が出した数字では、変わった時刻は2:49と2:59。指示文には曲を途中で変えないための言葉が無く、「途中で展開する」と読める2語が入っていました。相棒が指示文を直した日に作った62本中53本、うち動画に使った22本では21本が最後まで無事だった記録です。長い曲をAIに頼んでいる方へ、確かめる場所を3つお伝えします。

先に結論:Suno(AIの作曲サービス)で作った約8分のBGMが、2曲とも3分ほどで別の音に変わっていました。指示文には、曲を途中で変えないための「止める言葉」が無く、逆に「途中で展開する」と読める言葉が入っていました。 相棒が指示文を直した日に作った62本のうち、53本は最後まで無事でした。 長い曲をAIに頼んでいる方が、指示文を見直すときのヒントにしてもらえたらうれしいです。

こんにちは、アイランドネームです。

「8分ある曲なら、8分ずっと同じ曲が流れるのでは?」

そう思いますよね。

同じ指示から出来上がった2つの曲は、どちらも7:59でした。聴きはじめは、いい感じに出来たと思っていました。

ところが2曲とも、3分ほどのところで別の音に変わっていたのです。

2026年8月25日のことです。「エルフの森2」という名前で作った曲でした。

聴いていて気づき、変わった時刻は数字で分かりました

最初に気づいたのは、聴いていた私でした。相棒(Claude Code)には「3分以降変な音がずっと続く」と伝えて、変わるところを確かめてもらいました。

変わった時刻は、1曲が2:49、もう1曲が2:59でした。どちらも、曲が始まって3分になる手前です。

この2曲を、ここではAとBとします。1曲ずつを「テイク」と呼び、1本、2本と数えます。

相棒は、1秒ごとに2つの数字を出しました。音の大きさと、音の高さの重心です。重心は、鳴っている音が高いほうと低いほうのどちらに寄っているかを表します。

  • A:2:49で、低いドローン(低く鳴りつづける音)に変わりました。重心は650Hzから190Hzに下がり、音量は7dB上がっています。
  • B:2:59で音が消えて、−60dBまで落ちました。3:15からは、重心2,900Hzのシャリシャリした音が出ています。

耳で全部を聴かなくても、この2つの数字だけで、変わった時刻がはっきり出ました。

指示文に、止める言葉がありませんでした

相棒は、指示文にも原因があると言いました。Sunoに渡した指示文に、曲を途中で変えないための言葉が入っていなかったのです。記録では、これを「歯止めの言葉」と呼んでいます。

曲の雰囲気は、Sunoのスタイル欄という入力欄に、英語の指示文を入れて伝えています(AIへのお願いメモのようなものです)。

このときの指示文は、ほかの人のBGM動画の概要欄にあった内容をもとに、相棒に作ってもらったものです。単語をコンマで区切って並べた形でした。ジャンル、速さ(72 BPM)、楽器の名前、雨の録音やテープの質感。

止める言葉とは、たとえば、翌日に足した次の文です。

It never builds and has no climax, the intensity stays even so it can be looped, and it ends as it began.

「盛り上げない。山場を作らない。くり返し流せるように強さを一定に保ち、始まったときと同じように終わる」という意味です。

それまでに作ってあった型の指示文には、この役目の文が入っていました。「エルフの森2」の指示文には、それが抜けていたのです。

曲の長さは、7:59ありました。でも、「そのあいだ、盛り上げずに同じ強さでいてほしい」とは、指示文のどこにも書いてありませんでした。

長さが十分にあっても、最後まで同じ曲とはかぎりませんでした。

「途中で展開する」と読める言葉が、入っていました

止める言葉が無かっただけではありません。逆向きに働く言葉が、2つ入っていました。

evolving loop, dynamic layering

「evolving loop」は「変化していくくり返し」、「dynamic layering」は「動きをつけて音を重ねること」くらいの意味です。

相棒の見立てでは、この2語が「途中で展開して」という指示として働き、曲を、変わる方向へ押していました。

「loop」だけを見ると、くり返し流すBGMに合いそうですよね。でも、その前に付いているのは「evolving」、つまり「変化していく」でした。

止める言葉は無く、進める言葉はある。指示文は、その状態でした。

3つの文を足して、2つの言葉を外しました

翌日の2026年8月26日、相棒が指示文を直しました。足したのは3つの文で、外したのは「evolving loop」と「dynamic layering」の2語です。

足した文の1つめは、さきほどの「盛り上げない」の文です。残りの2つは、次の文でした。

Instrumental only, no lyrics.

No percussion, no drums, no bodhran.

上の文は「楽器だけで、歌詞なし」、下の文は「打楽器なし、ドラムなし、bodhran(太鼓の名前)なし」という意味です。

このとき、ほかのところも一緒に変えています。

  • 単語を並べただけだった指示文を、文の形に書きかえました。
  • 長さの言葉(as long as possible and at least 6 minutes=できるだけ長く、6分以上)を足しています。
  • 調や主役の楽器、情景を、回ごとに入れかえる形にしました。

「じゃあ、指示文を直せばもう大丈夫?」

そうは言えません。この日は31回の生成で、62テイクを作りました。最後まで無事だったのは53本で、9本は途中から崩れていました。

このうち、動画に使った11回ぶんの22本では、21本が最後まで無事でした。直す前は、2本中2本が途中で変わっています。

「最後まで無事」は、8分もったという意味ではありません。ここでの最後は、それぞれの曲の終わりです。崩れた9本の全長は、3:18〜5:39でした。

記録の表では、この9本はどれも、終わりの11〜22秒前から崩れています。手前で切れば使える、という記録です。もとの2テイクも、変わる手前(Aは2:48、Bは2:58)で切って残しました。

直しは、一度にまとめて入れています。足した文、外した言葉、書きかえた形の、どれが効いたのかを分けて確かめた記録は、見当たりません。

足して終わりにせず、足したあとの本数まで数えました。

次は、長さと中身を分けて確かめます

確かめる場所を、指示文の中の2か所と、出来上がった曲に分けました。全部で3つです。

① 指示文から、進める言葉を探します

まず、「変化して」「展開して」と読める言葉が、指示文に入っていないかを探します。今回なら、「evolving」と「dynamic」でした。

英語の意味があいまいなら、相棒に聞く方法もあります。「この指示文に、曲を途中で変える方向に働きそうな言葉はある?」と頼めます。

② 止める言葉が入っているかを見ます

次に見るのは、曲を途中で変えないための文です。

無い言葉は、読み返しても目に入りません。入っているはずの文を先に決めておいて、あるかどうかを確かめます。

ただ、足せば最後までもつ、とは言い切れません。そこは③で確かめます。

③ 出来上がった曲は、最後まで確かめてから使います

指示文を直したあとも、曲は最後まで確かめます。長さが足りているかと、最後まで同じ曲かは、別々に確かめる必要があるからです。

使う前に、相棒が曲の全長を機械で調べる手順にしました。終わりの10秒は、判定から外しています。自然な終わり方を、崩れと数えないためです。

長さが足りているのを見て、確認を終えたことにしない。

長さは、中身を確かめた印ではありませんでした

今回の失敗は、指示文に止める言葉が無いまま、長い曲を作っていたことです。そのうえ、進める言葉が入っていました。その指示文をSunoに入れたのは、私です。

このときの記録には、こう残っています。

「長さを頼んでも信じない」

それまでに作ってあった型の指示文には、長さの言葉(6分以上)が入っていました。記録は「採用前に必ず全長を解析する」と続きます。

なお、ここまでの話は、2026年8月時点の、Sunoでの記録です。そのあとSunoは新しい版に変わっていて、いまの版でも同じことが起きるかは、分かっていません。

「静かなピアノ」と書いたBGMに、ずっと弦楽器が入っていた話では、「ピアノ」と呼んでいた指示文に、弦楽器を入れる言葉が残っていました。今回は、音の種類ではなく、曲の進み方の話です。

書いてある言葉と、書いていない言葉。指示文は、その両方を見ないと、何を頼んだのかが分かりませんでした。

長い曲を頼む指示文が手元にあれば、「evolving」のような進める言葉を1語だけ探してみるのも、一つの手です。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また次の記録で。

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